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遺伝子治療薬コラテジェン(ベペルミノゲンペルプラスミド:アンジェス)の先行き

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遺伝子治療薬ってご存知ですか?

ジーンセラピーなんて、某潜入捜索ゲームでありましたが、そんな技術も夢ではなくなりましたね。(私、小島監督好きです。)

 

目次

  

日本初の遺伝子治療薬

さて話を戻しまして、先日新興バイオのアンジェスが「標準的な薬物治療の効果が不十分で、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症における潰瘍」の治療薬として、日本初の遺伝子治療薬コラテジェン(ベペルミノゲンペルプラスミド)の発売しました。

4mgで1瓶60万円の薬価がついています。対象患者数は少なく、大きな売り上げが見込めるかは微妙なところですが、本剤の承認や販売を巡って、アンジェスの株価が上に下に大騒ぎしたのは記憶に新しいことかと思います。

 

 

作用機序

コラテジェンはヒトHGF遺伝子がコードされたプラスミドDNAになります。

コラテジェンを筋肉内投与することで細胞に導入されると、細胞内で転写・翻訳されてHGFが産生されます。その産生分泌されたHGFの血管新生作用により側副血行路が発達し、血管数および局所血流量が増加することで、虚血状態を改善するというのが推定されている作用機序になります。

 

条件付き・期限付きの承認

このコラテジェンですが、実は完全に承認されたわけではなく、「条件付き・期限付き承認」となっています。

その理由は「有効性が推定段階にある」と判断されたためです。要は効いているのかいないのか、いまいちよく分からないということです。

そしてその条件は承認後に改めて行う製造販売承認申請までの期間中に、投与全例の製造販売後評価を行うこととなります。なお調査期間は5年間と長期です。

言い換えると、「今後やっぱダメでしたー!」も十分にありうるということです。そんなことが起こったら、アンジェスの株価は大変なことになるでしょう。

逆に良好なデータが集まり、承認取得することができればこの薬剤の信用性が高まり、アンジェスの株価も一時的にかもしれませんが、大きく飛躍することになるかもしれません。

 

正式承認?承認撤回?

さて、「ではどちらに転ぶか!」ですが、正直過去の臨床試験データを確認すると、症例数が少なく、効果についても微妙な結果となっています。条件付きとはいえ、よく承認されたなーというのが私の感想です。

そのため販売後のデータにより取り下げとなる可能性は十分にありうると考えます。ただ日本初の遺伝子治療薬ということで、国も背中を押している雰囲気はあります。日本は再生医療関係にも力を入れており、そのような空気のもとで、何とか正式承認される可能性もなくはないと思います。

しかし調査期間は5年間もあります。その間この薬の評価もある程度固まってきていることでしょう。承認の可否は出来レースになるかもしれませんね。

いずれにせよ上記の通り、私はこの薬の効果については疑問ですので、アンジェスはしばらく眺めるだけにしようかなと思います。画期的な新薬と話題性のある新薬は必ずしもイコールではない、と思いました。

 

追記:2020年2月5日現在、投与例はまだ十数例とのこと。なかなか投与自体も進んでいないようですね。

 

さて、今年ももう終わりですね。数日前からブログ始めてみましたが、意外と読んでくださる方がいて嬉しいです。来年も続けていきたいと思います。よろしくお願いいたします!!

 

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